今日は買取に行ってきました!その別れの瞬間に立ち会うって話
- 旅する古物商-hito.to-
- 2021年10月13日
- 読了時間: 4分
更新日:2021年10月14日

旅する古物商-hito.to-店主たつみです。
地域古物の買取のお声がけを最近はちょくちょくいただけるようになり、古いモノたちをたくさん迎え入れています。
今日は築100年を超える古民家を、次の方に引き継ぐ方のところでたくさんの古民具や家具を買取させていただきました。(この写真の4倍くらいありました)
これらの古いモノたちは、今月23日〜26日の4日間
塩尻市奈良井宿にあるhito.to倉庫にて開催する
にて販売いたします。
たくさんの家具や道具、什器に建築古材、食器や雑貨をストックしていますので、どうぞお立ち寄りくださいね♪
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ぼくたちの暮らしと活動の拠点となっている長野県塩尻市。
松本市の南隣のこの町は、かつて京都と江戸をつないだ中山道や、海から内陸をつないだ塩の道街道など、多くの街道が交差する交通の要衝です。(JR中央本線/中央西線や高速自動車道中央道/長野道も交差している)
市街地から少し離れると、ワイン畑や大きな圃場が広がる農村風景やぼくたちが暮らす街道の宿場町の風景など、同じ市内でも歴史文化/産業が異なる様々な表場を持つ町です。
この町には松本圏特有の「本棟造」と呼ばれる大屋根がどんと両側に伸びる古民家や、街道特有の間口が狭く奥に長い古民家や商家、切妻の板葺きの古民家などがいまも多く残っています。
立派な土蔵もあちこちに点在しています。
最近はお家を次の世代や移住者に引き継ぐ方も少しずつ増えてきています。
伝統的なお家も引き継がれ、再生され、新たな住人の暮らしそのものを生み出していくのです。
もしくは、老朽化が進み取り壊さなければならないお家も増えてきています。
ぼくはhito.toの活動以外に、10年ちょっと空き家を再生し、ゲストハウスやシェアハウスを運営していたり、塩尻市の空き家バンクのお仕事をしていたりしています。
職業柄、家を引き継ぐ/手放す方のお話をきかせていただきます。
ぼくが古物の収集/買取を行うことになったきっかけは
ぼく自身が家を再生する際に使いきれずにゴミしていたこと。
家の持ち主たちが、モノや家へを手放すことへの想いに触れたこと。
でした。
ぼくも、持ち主のみなさんも同様に、モノを「ゴミにしてしまう」ことへの罪悪感を抱いてしまうのです。

「この箪笥はおじいちゃんが私が生まれてすぐに買ってくれたモノでね。」
「この落書きは私の弟が書いたもので、そのときに私すごく怒ったの。」
「残せなくて、ごめんね。」
そんな言葉をぼくに語りかけてくれたり、一人つぶやいていたり、涙ぐんでいたり。
「捨てる」こと「手放す」こと「引き継ぐ」こと「仕舞う」こと。
それらには、人それぞれになんらかの感情が生まれるものです。
だからぼくたちは、ただモノを買い取ったり、引き取ったりするだけじゃなくて
「その別れの瞬間に立ち会う必要があるんだ。」
そんなことを思います。
全部を迎えることはできないけど
満足に代金をお渡しすることもできないかもしれないけど
その「瞬間」に目を背けずに
ちゃんと言葉をきいていたい。
「人と人とを旅したモノの物語」
ぼくたちのテーマとしているこのコピーには
そんな想いが込められていたりしています。

長くて暑苦しい話になってしまった!!笑
そんな想いを持ちながら、捨てることを考えていたご夫妻はぼくたちがそれらを迎え入れて、トラックいっぱいに積み込んだことを喜んでくださいました。
なんだか、とても素敵な生業だと自画自賛しています!!笑
そんな、素敵なモノたちや、どうやって使ったらいい変わらないモノたちまで。
たくさんの誰かの暮らしを生み出していたモノたちが、たくさんたくさん集まってきています。
あなたの暮らしを生み出すモノと、この倉庫であなたが出逢えるなら、、
なんだか、とても素敵な生業だと自画自賛することでしょう!!笑
「その痕跡すら、愛して欲しい」
↑\倉庫の日/のキャッチコピーはこれでいきたいと思っています♪笑
hito.to\倉庫の日/vol.01‖古道具に什器に建具にアンティーク!古いモノをストックオープンして大売出し!!4days@長野県奈良井宿
よろしくねーーー♪
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